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瀬戸内国際芸術祭2022・粟島のアート作品まとめ。体験型アートや人気作が盛りだくさん!

瀬戸内国際芸術祭2022の秋会期(2022年9月29日〜11月6日)がいよいよ開幕しました!この記事では、秋会期の会場となる粟島(あわしま)の作品について紹介します。

瀬戸内国際芸術祭2022とは

瀬戸内国際芸術祭は、2010年から始まった、香川県の離島で行われているアートの祭典です。2022年で5回目となります。

「アート」というと難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません!

瀬戸内国際芸術祭のテーマは「海の復権」。もっと言うと、「島のおじいさん、おばあさんの笑顔を見たい」と言う思いで実施している「お祭り」なのです。

「島のおじいさんおばあさんの笑顔を見たい。」-そのためには、人が訪れる“観光”が島の人々の“感幸“でなければならず、この芸術祭が島の将来の展望につながって欲しい。このことが、当初から掲げてきた目的=『海の復権』です。

瀬戸内国際芸術祭公式ホームページより

瀬戸内国際芸術祭の魅力は「サイトスペシフィックアート」。会場である島の自然や特性を活かしたアートが、島に点在しています。

観客は、アート作品を通して、島の自然の美しさや建築の古き良き価値を強く感じることができるのです。

三豊市の会場:粟島とは

三豊市詫間町・須田港からフェリーで約15分。プロペラのような形をした島が粟島です。

元々、船乗りを育てる「粟島海洋学校」があったことで有名で、その美しい建物は、「粟島海洋記念館」として現存しています。

粟島は瀬戸内国際芸術祭2013から会場となり、過去作品の一部や、2022年ならではの新作が楽しめます。

粟島で楽しめるアート作品!

粟島には、港の周辺、また西浜に作品が点在しています。

各作品の場所は、瀬戸内国際芸術祭・粟島のパンフレットをご覧ください。

aw01 瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト

aw01の「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」には、3つの作品があります。

ソコソコ想像所

日比野克彦 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」2013 
日比野克彦 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」2013

「陸とつながる海底を想像して地球を想う」というコンセプトで3つの拠点で作品を展開。

《ソコソコ想像所》では、海底から引き揚げられたいろいろなものを見て、海の中に思いを巡らせることができます。

引き揚げたものをみてスケッチを楽しむことも可能です。

一昨日丸

日比野克彦 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」2013
日比野克彦 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」2013

《一昨日丸(おとといまる)》は、海の底から探し出してきた遺物が展示されている、海に浮かぶ美術館。

来場者は、実際に船に乗って、瀬戸内海を巡りながら、海の底に想像を膨らませることができます。

Re-ing A

日比野克彦 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」2013

《Re-ing A》は沈没船から引き揚げたレンガで制作した作品。西浜エリアのロングビーチで夕刻に見る景色は圧巻です。

aw03 TARA

TARA 「TARA」2019
TARA 「TARA」2019

気候変動の影響を予測し対応するために、科学とアートの両面から、革新的な取り組みをしているTara Océan財団。

Tara Océan財団は、世界中の海を「科学探査船 タラ号」で地球温暖化やマイクロプラスチックをはじめとするさまざまな環境的脅威が海洋に与える影響の研究を行っています。

「タラ号」のユニークな点は、科学者とともにアーティストも同乗している点。科学的な探査と同時に、アートの視点から、環境問題の啓発を行っています。

粟島では今回、航海の記録や同乗したアーティストの作品が展示されています。

aw04 粟島芸術家村

今回の粟島で、特に多くのアート作品が集まっているのが、粟島芸術家村です。

ここではまず、佐藤悠さん、森ナナさんの2名の作家さんが島に滞在し、島民の方々と作り上げた新作を見ることができます。

また、前回となる2019年の時に制作された作品、地元高校生が制作したアートなども展示されています(詳細は以下の記事をご覧ください)。

また、aw03 TARAや、aw01のソコソコ想像所も、粟島芸術家村内に設置されています。

一部のお土産もこちらで購入可能です!

aw06 思考の輪郭

エステル・ストッカー 「思考の輪郭」 2016
エステル・ストッカー 「思考の輪郭」 2016

旧粟島幼稚園の建物を使った空間作品。2016年からの継続作品です。

線の可能性を多次元的に使い、かつての賑わいを思い起こさせるような作品です。

aw07 過ぎ去った子供達の歌

ムニール・ファトゥミ  「過ぎ去った子供達の歌」 2016
ムニール・ファトゥミ  「過ぎ去った子供達の歌」 2016

廃校になった学校全体を使った空間作品。

校庭に大きな作品があるほか、建物内の各部屋も展示空間になっています。校歌やチャイム音なども使われており、かつての学校の様子を想起させます。

aw10 須田港待合所プロジェクト「みなとのロープハウス」

山田紗子 「須田港待合所プロジェクト『みなとのロープハウス』」 2013,2022

粟島に渡る港「須田港」の待合所をロープで覆った作品。2022年にリニューアルし、オレンジと青の華やかな待合所になっています。

aw11 種は船 TARA JAMBIO アートプロジェクト

日比野克彦 「種は船 TARA JAMBIO アートプロジェクト」 2022

島周辺の海洋環境を科学的に調査するワークショップを適宜実施しながら、集めた漂着物を3つの船長小屋に展示。

アート活動によって人間の行動変容を起こし、社会的課題の解決に繋げていくプロジェクトです。

船長の面接に合格した人のみ、TANeFUNeに乗船し、一緒に漂着物の収集に出かけることができますよ!

船長小屋①

日比野克彦 「種は船 TARA JAMBIO アートプロジェクト」 2022

船長小屋②

日比野克彦 「種は船 TARA JAMBIO アートプロジェクト」 2022

船長小屋③

日比野克彦 「種は船 TARA JAMBIO アートプロジェクト」 2022

aw12 スティルライフ

マッシモ・バルトリーニ 「スティルライフ」 2022

外堀を瓦で作られた池の中心に蓮の花が描かれた花瓶が浮かべられています。

場所のもつ意味、空間を作り替える可能性について考えさせる作品です。(2022新作)

aw13 「い・ま・こ・こ」 

アデル・アブデスメッド 「『い・ま・こ・こ』」 2022

ロウソクの火を消す様子が映されている映像作品。

作家がオレンジやコカコーラの缶、マイク、頭蓋骨などを題材に20年来取り組んでいる「足で潰す」シリーズの最新作となっています。(2022新作)※動画の撮影はNG

半日あれば楽しめる!粟島のアート

粟島のアート作品は、半日使えばすべて回ることができます。瀬戸内国際芸術祭2022の粟島!ぜひ足を運んでみてくださいね。


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