地方移住は「海外留学」?アイルランド滞在を経て三豊市に来た萩原杏香さん(前編)
香川県三豊市でのさまざまな生き方を紹介する本企画。今回ご紹介するのは、アイルランドでのワーキングホリデー滞在を経て、三豊市に2021年1月に三豊市に移住した萩原杏香さん(26歳)。
※本記事は2021年10月27日に旧・週刊みとよ ほんまモンRadio!(Seesaaブログ)で紹介した記事を再編集したものです。
三豊にはラテン系のパワーがある?
最近、三豊では、幅広い世代の人が移住してきています。
自分の住みたいところを選んで移住してきた人たちが、どのような暮らしをしているのか。
長い髪にすらりとしたおしゃれな雰囲気💓
海外の海岸沿いを歩いていても似合いそうな、明るい雰囲気のある萩原杏香ちゃん。
「私、世界のどこに行っていても、ラテン系の人たちとノリがあうんです。なぜか三豊には、ラテン系に近いような明るいパワーを感じて、移住した・・・、というより、今は海外留学中のような感覚です!」
実際、本人もそう語ります。
本州から海を越えた四国の、日本で一番小さな香川県の、西の片隅にある三豊で、ラテンのパワーを!? そこでの『海外留学中の気分』という三豊へのいきさつと、現在のライフスタイルをお聞きしました。
CAへの憧れ
ー世界のどこに行っても・・・ってお話でしたが、若いころから海外に興味があったの?
杏香ちゃん:出身は、奈良県、家は世界遺産の法隆寺の近くです。
小学校4年生の時、親戚が住んでいたオーストラリアに、家族旅行として始めての海外旅行に行きました。その時の空港の雰囲気や飛行機、そしてキャビンアテンダント(以下CA)さんの雰囲気に憧れて、CAを目指すようになりました。
奈良県内の公立高校で、唯一外国語学科がある高校に進学し、その後も関西外国語大学の英語科で学びながら、エアラインコースにも参加していました! 本気で国際線CAになりたかったので、まじめに英語を学ぶ大学生活を送っていました。
ー今、三豊にいるということは、結局CAにはならなかったの?
杏香ちゃん:CA一直線という感じですごくまじめに学生生活を送っていたのですが、いざ就職活動が始まる3回生の時、「これだけ世界を飛び回る仕事を目標に英語を勉強してきたけれど、実際本当に英語はしゃべれるの?」って疑問がわいたんです。
正直に言うと、自分の英語力に自信がないということに気が付いたというか・・・。
それで、CAを目指すことはいったん横に置いて、海外で自分の力で暮らしてみようと思いました。
アイルランドで気づいた、ラテン系の性格
ーおー! 飛び出していった海外の行先は?
杏香ちゃん:ワーキングホリデーで、1年間、アイルランドへ行きました!
当時、ワーキングホリデーが利用できるヨーロッパの英語圏だと、イギリスかアイルランドの2か国。イギリスは人気が倍率も高かったのですが、アイルランドは定員割れで、合格しやすそうかなと!
アイルランドって国の場所も歴史も全く知らなかったのですが、知れば知るほど、自然がワイルドで豊か、田舎っぽさや古い町並みが残っている感じが、私には合いそうだと思って、行く前からワクワクしていました!
実際、アイルランドに行ってみてどうでしたか?
杏香ちゃん:首都のダブリンは、一言でいうと、寛大な街! アイルランド独特の伝統ある雰囲気を残しつつも、いろいろな考えや生き方に寛大で多様性に溢れた街でした。
国で言うとヨーロッパ中のいろんな国から、さらに南米の方も多かったですし、生き方・ライフスタイルにそれぞれの価値観を持っている人も多かったのですが、誰もが自分の価値観を大事に生きることを受け入れている街でしたね。
ーアイルランドでの生活は、順調でしたか?
杏香ちゃん:いろんな発見がありましたし、強くなれたと思います!
発見は、ラテン系の人たちと気が合うんだということ! 気が付いたら、周りは南米からアイルランドに来ている人たちが多くて、何があっても明るく元気なラテン系の人たちと一緒に過ごすことで元気でいられましたね。
そして、住んでいたところの水と電気が1ヵ月くらい止まったことがありました。さすがにこの時は『もうだめだ~日本に帰ろうか・・・』と弱気になりそうだったのですが、アパートの住人の人たちと仲良くなったりして、結果乗り切れたんです。
そんなサバイバル経験を通して、何とかなるよって強い気持ちを持てるようになりました。
三豊への移住
ー海外らしいエピソードの数々を乗り越えて、どこでも生きていける自信がついたんですね! アイルランドからは1年で日本に戻ったのですか?
杏香ちゃん:アイルランドには1年間滞在して、関西に戻りました。
またすぐにでも海外に行きたいという気持ちもあったのですが、戻った頃、ちょうど新型コロナウイルス感染症の影響で、海外渡航が難しくなりました。
これからどうしようかと考えながらも、実家のある関西を拠点に、興味のあったインテリアの勉強をしたり、バイトをして過ごしていました。
ー香川へのご縁はどうやって生まれたの?
杏香ちゃん:2020年の秋ころ、高松出身の大学時代の友人に、『香川に移住しない?』と声をかけてもらい、2泊3日で香川に遊びに来たことがきっかけとなりました。
香川と言えば、県庁所在地のある高松市くらいしかわからなかったのですが、友人が案内してくれたのは三豊市のエリアだったんですね。
2泊3日という短い時間でしたが、海外に縁のある方や、新しいプロジェクトに次々取り組んでいる人たちに会うことができて、直感的に、ここならやっていけそうだなと感じ、すぐに移住することを決めました!
※あきはさんは瀬戸内ワークスレジデンス「GATE」のコミュニティマネージャーなども勤めていました。
ー聞いたこともなかった土地に、直感で飛び込んできたんですね!
杏香ちゃん:アイルランドに行った時と、似ている感覚がしたんです。アイルランドも、最初は知らない国だったけれど、自然が豊かでいろいろな生き方をしている人を受け入れる懐の深い国でした。
三豊も、聞いたことがない街の名前でしたが、自然が豊かで、いろいろな人が住んでいそうだということで、あまり迷わなかったですね。
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飛び込んできたという三豊ライフ♪どんな風に溶け込んでいくのか。