ふるさと三豊へ寄せる、学生たちの想い③ 藤田鈴香さん(新潟県在住)
2020年から急速に拡大した新型コロナウイルス。緊急事態宣言が出された同年4~5月、三豊市では、帰省自粛を余儀なくされている三豊出身の学生たちに向け、地域産の食品などを送る企画を実施しました。
同企画に関連して、『週刊みとよ ほんまモンRadio!』では、県外にいる三豊出身の学生に対して、インタビューを実施。ふるさとに対して抱いている想いを聞きました。
第3回目は、三豊市三野町の出身で、香川高専詫間キャンパスを卒業。現在(2020年当時)は新潟県の大学院へ通う藤田鈴香さんです。
第1回目 東京都の大学生 近井萌華さん
https://mitoyo-city.note.jp/n/n7a97d0c30cf3
第2回目 大阪府の大学生 中野卓さん
https://mitoyo-city.note.jp/n/n6a4ffbecd8b7
※本記事は2020年8月10日に旧・週刊みとよ ほんまモンRadio!(Seesaaブログ)で紹介した記事を再編集したものです。
外に出て感じる「田舎だけど三豊が一番!」
ーこの春は、どのように過ごしていましたか?
藤田さん:大学が急に休みになり、家で過ごす時間が多かったです。
でも、家族とはLINE、友人とはインスタなどでつながっているので、友人の動画を見たり、たまに電話をするのも楽しみの一つでした。
ー三豊時代の友人たちとのつながりですか? どんなことを話しますか?
藤田さん:香川高専詫間キャンパスを専攻科まで進んだので、22歳まで三豊で過ごしました。
ずっと地元に住んでいる友人は、既に子どもが生まれている子もいて、子どもの写真や動画を見せてくれます。子育てしている友人は、三豊は子育てしやすいよって言っています。
また、18歳~22歳の間は、進学で県外に出た友人も多く、そんな友人と話すと、「田舎だけど三豊がいちばん」と言っていました。私が三豊を出てみるまではあまりピンと来ていませんでしたが、今、友人が言っていたことの意味がわかりました。
ーそうなんですね。三豊に住んでいる、または住んでいたことのある友人が、そのように言ってくれるの、嬉しいですね!
次に、子どものころの三豊の思い出など聞かせてください。
藤田さん:子どものころから、子ども会や地域のお祭りで、地域の方とどっぷり関わりながら育ってきました。
近所の家には、いつ、だれがいるかとか、だいたいわかっていて、大雨などがあっても、近所の人たちと声を掛け合って助け合えるようなところで育ちました。
三豊は地域の人たちとの関わりの濃い場所だったんだなと、離れてわかりました。
個人的には、成人式で20歳のメッセージを読ませていただき、舞台上で読んだのがいい思い出になっています。その時は、親への感謝や、どんな大人になっていきたいかということを伝えました。
あと、国際交流協会の会員だったので、毎年いろいろなイベントに参加していました。
外国の方と一緒に粟島にハイキングに行ったり、季節のイベントに参加しながら、国籍問わず交流をして、世界の文化を教えてもらう機会を楽しんでいました。逆に外国の方に、外から三豊について教えてもらうこともあり、視野が広がったと思います。
将来の夢は、高専の先生
ー地域の大人、この地に飛び込んできた外国人など、豊かな経験がいっぱいですね!
お話を聞いていたら、三豊が大好きなのがいっぱい伝わってきますが、次のステップ、三豊に帰ることなどは考えていますか?
藤田さん:三豊に戻れたらなと思っています!
将来の夢は、高専の教員になることです。できれば、卒業した香川高専詫間キャンパスの先生になれたらと思っていますが、こればかりはタイミングなどもあるのでわかりません。
そう思うようになったのは、高専での学生時代、いろいろと貴重な経験をたくさんさせてもらったからです。その楽しさを後輩たちに伝えて生きたいし、女性の先生がいたら女子学生たちのサポートや環境を整えてあげることができるかなと思っています。
ーわぁ、夢がありますね! ご自身のことも、後輩たちのことも考えてあげられている姿勢が素敵です!
そのためには、他にどんな情報があったらいいなと思いますか?
藤田さん:今、オンライン化が進み、仕事はどこでもできるようになりつつあると思います。テレワークができるようになり、三豊に住みながら世界とつながり好きな研究が続けられるようになれば、いいなと思っています。
正直なところ、大学院まで卒業して、結婚もしていなかったりすると・・・、田舎だと気にされることもあるのかなと少し心配もあります。
子どもがいなくても参加できる地域のイベントってあるのかなとかがわからないので、そんな情報があればうれしいです。
ほかにも、いろんな経験をして三豊に住むことになった方、また三豊を出ることがなかった方、いろんな方がいると思うのですが、そんな「今、三豊に住んでいる人」のストーリーを知る機会があったら、いろんな生き方が受け入れやすくなるような気がします。
ー貴重なご意見、ありがとうございます。最後に、20代の藤田さんから見て、これから、三豊がどんなふうになればよいと思いますか?
藤田さん:U ターンがもっとしやすくなればいいと思います。
特に、私のように大学院まで進学すると、これまでの社会だと、地方では逆に働き口が狭まってしまうことも多いのかなと感じていました。
でも、これから通信技術などをうまく取り入れ、どこにいても挑戦したい仕事ができるようになれば「自分の生まれ育った環境で仕事を続けることができるのにな」と思っています。友人たちの言う「子育てのしやすい環境」で仕事ができるようになったらいいですね。
また、I ターンなど、移住する人へのサポートも行い、三豊がどんどん活性化できれば、もっと楽しい町になりますよね!
ー藤田さん、ありがとうございました♪
日々取材していて感じるのは、「三豊にはユニークで経験豊富な大人たち」がたくさんいるということ! これから、そんな情報ももっと発信して、いろいろな生き方がしやすくなる地域になっていけるように、そんな発信を続けていきたいなと改めて思いました!
夢をかなえて、子育てのしやすい三豊で活躍してくれるのを待っています♪