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3.11で移住を決意。三豊市で自然栽培の農業を行う永井博之さん

2017年に三豊市に移住し、自然栽培で野菜を育てたり、カレーを作ったりしている永井博之さん。東京からなぜ移住したのか、どうやって地元に溶け込んだのかを紹介します。

※本記事は2017年09月17日に旧・週刊みとよ ほんまモンRadio!(Seesaaブログ)で紹介した情報を転載したものです。

永井さんは現在、三豊市内でカレー屋・お弁当屋の「風凛堂」を営んでいます。最新情報は https://www.facebook.com/Fuurindo/ でご確認ください。

3.11や食に対する関心から三豊市への移住に

こんにちは、ひとみです🍀
実はとっても移住者の多い三豊市。
なぜ、三豊市に移住を決められたのか。実際にみとよしで暮らしてどんなことを感じているのか。

そこから「ほんまもん」の三豊が見えて来るんじゃないかなぁとと思い、今回は関東から今年の4月に移住されたばかりの永井さんご一家にお邪魔しました。

永井さんは、三豊市にある財田町で自然栽培でお野菜を育てていらっしゃいます。

元気に出迎えてくれた愛犬のココちゃん。

もともと食べることが大好きだったという永井さん。

移住を考える前からも、有機野菜の宅配サービスを利用するなど、食に対する関心はとても強かったようです。

そんな中、3.11を経験され、ミネラルウォーターを買うことさえままならない生活に都会のライフラインの危うさを痛感します。

サラリーマン勤めの将来の不安も感じていたそうです。

そんな思いもあって、週末ごとに有機野菜の栽培をされている農家さんへ、農業を学びに埼玉県まで通うようになります。

そこで出会ったのが自然栽培をしている横田さんご一家。若者の農業離れが進む中、横田さんの息子さんは父親の背中を見て、自分も農家になりたい!と家族一丸となって農業に携わっていました。土に触れて、自分の食べるものを自分で作る喜びはもちろん、そんな家族像にも影響を受けたそうです。

話をしながら試作のカレーを振舞ってくれる永井さん

そうして、どんどん農業の魅力にはまっていった永井さん。

いつしか、新天地で1からやりたいという気持ちが強くなったそうです。

永井さんへのインタビュー

ひとみ(以下ひ)「なぜ香川なんですか?」

永井さん(以下永)「たまたま東京で香川のPRのイベントにいったんです。うどんといりこ欲しさにね(笑)」

意外な答えにびっくり。

奥様(以下奥)「寒いところは嫌だったんです。」

「それで香川もいいなぁってことになって家族で旅行にきたんです。うどん食べに(笑)父母ヶ浜にもいって綺麗だなぁって。きっと探せばいいところは他にもたくさんあるんでしょうけど、探し出したらきりがないし。」


意外なほどにあっさりと、それまで縁もゆかりもなかった香川県三豊市に移住を決めらていました。

先に去年の10月からお父さん単身で香川へ。

財田町でゲストハウスをしながら移住のサポートもしている「二升五号」の大西さんと出会い、現在の住まいを空き家バンクを利用して手に入れます。

こちらにきての畑作りも近所の人がブルドーザーを貸してくれたり、何かと助けてくれているそうです。

「近所の人がブルドーザー持ってるんですか!?」

「なんでも持ってるんですよ(笑)」

「他に三豊にきてびっくりしたことは?」

「毎日、驚きの連続ですけど・・・みんなが自分がどこで何しているか知っていることかな(笑)」

東京では隣に住んでいる人が誰かも知らなかった永井さんご一家からすると、かなりのカルチャーショックだったようです。

三豊には都会では失われている地域のコミュニティーがしっかり残っているんですね。

様々な要素や偶然に導かれて三豊市へやってきた永井さんご一家ですが今の暮らしがあるのは、永井さんご一家のおおらかな人柄と、移住者を受け入れる市や地域のコミュニティがあってこそだなぁと感じました。


永井さんのされている畑を案内してもらいました。

「こんな畑みせるの恥ずかしいわー」なんてなんだかうれしそうな永井さん

永井さんがされている自然栽培は、無肥料無農薬でのお野菜作りです。

草抜きやお水やりも最低限。

この夏、10品目ほどのお野菜をつくっていた永井さん。少量多品目で栽培をされています。

「色々ある方が楽しいでしょ。色々食べたいし。」

永井さんの考え方はとてもシンプルです。

作るのは自分が食べたいもの。
家族に安心して食べさせたいもの。
それとおんなじものをみんなにも食べて欲しい。

自然栽培では、しっかり種を幕土地を見極めることも大切なようです。

水はけがよいところにトマトを、逆にお水が大好きな茄子は水はけが悪いところへ。

秋冬用に作られた畝には、人参や白菜の赤ちゃんが芽を出していました。

「小さい時は草に負けてしまうからちゃんと草を取り除いてあげないと。」

環境を見極め、しっかり見守り、必要な時に必要なだけ手をかけてあげる。なんだか、子育てにも通ずるようです。

今畑で一番元気なのはバターナッツ(と草!?)どんどん受粉して大きな実になっていっています。

スープにするととっても美味しいそう。

「あ!かえる!!」

オクラの葉っぱの上に小さな雨蛙を発見!葉っぱにいる虫を狙ってきたんでしょうか?

久しぶりに畑に訪れたという奥様は自分の背丈ほどに成長しているオクラにびっくり

「オクラってこんなになるの!?イメージと違うわー。」

小さな発見が楽しそうです。

オクラは八丈島オクラと言われる在来種。毛が柔らかく大きくなったものも筋張らずに美味しいです。

通常市場に出回っているお野菜はF1種とよばれる育てやすく、お薬にも強くなるように品種改良されたもの。

永井さんは「在来種」や「固定種」の種にできるだけこだわって作っています。

おうちには種取り用のお野菜たちがざるに盛られていました。

長い時間をかけて気候や風土に適応し、その土地にしっかり根付いたものならば、できるだけ自然に近いやり方で栽培できます。

なすびの収穫をお手伝い。
畑の横には大きな栗の木が。栗がゴロゴロ落ちていました。「イノシシもたべに来るんですよ~」と永井さん。

永井さんの畑は動物も虫さんもみんな仲良しの畑。

「私たちの体は自分の食べたもので作られていると考えると、食べるもの、大事にしたいですね。」

永井さんの行動や考えの基本になっているものはとてもシンプルです。

最後に伺いたかった・・・幸せ」とは何か?

「自分の好きな仕事をして、自分の作った美味しいものを、家族と一緒に食べられる。幸せでしょう?」

三豊の魅力は豊かな自然!満点の星空に感動します。

最近では、この三豊市内での生活も一歩ずつ広がることで、色々な事に声がかかり、自分が何屋なのか分からなくなってきました。と笑う永井さん。

与えられた環境を楽しんでらっしゃるようです。

三豊市三野町にできたゲストハウス「無双地図」での『移住者のcafe場』でのカレー屋さんの姿もその一つ。

関東に住んでいたころ、おいしいと思ったカレー屋さんの味を再現したりしていた経験を生かして、作るカレーは本格的なスパイスがたくさん使われていて、絶品でした!

cafeの日には、ご自身が育てたお野菜も販売されているそうですよ。

今後、隔週水曜日、永井さんのカレーや野菜が『無双地図』に並ぶそうですので、チェックしてみてください!

移住の先輩としてのいろいろな話、県外から三豊へ住み始めた方のお話などなど、いろいろなお話で盛り上がるのも、楽しみの一つです。

これからの永井さんのご活躍と美味しいお野菜が楽しみです。

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